· 

スエード・エナメル・爬虫類のお手入れ方法

靴クリーニング スエードのお手入れ

 

スエードの靴は、水に弱くて汚れやすいので、とにかく防水スプレーをしてください!

とか靴屋さんに言われたことはありませんか?

 

……それは防水スプレーを売りつけるためのウソですからね?

もしくは、その靴屋さんがただの無知なだけです。

 

スエード、ヌバック、ベロア、バックスキンなど起毛した革には色々とあります。

起毛革は、水に弱いとか言われていますけど……。

 

はい、全部ウソですからね!

 

逆ですよ逆!

 

起毛革は、水に強い素材なんです!

 

試しに、起毛革に水をかけてみてください。

水は玉のようになって、コロコロと弾かれてしまいますから。

 

私は、靴のクリーニング屋であり、毎日、毎日、大量の靴を洗っています。

 

スエードなどの起毛革って、水を弾いてしまうので、均等に水分を含ませるのに手間がかかっているのです。

 

そんな私が言うのですから間違いありません。

 

スエードは、水に強い素材なのです!

 

靴好きの方なら、『雨の日はスエードを履け』というのは、当たり前に知っていることなのですよ。

 

これは起毛革が、水鳥の羽と同じで、毛と毛の間に空気を含んでいるので、天然の撥水効果があるからなんです。

 

スエードが汚れやすくてお手入れが大変だと?

 

んなコトはありません。

それは汚れやホコリが付着しているのに、そのまま放置しているからですよ。

 

スエードの靴のお手入れなんて、外を履いて歩いたら、ちゃんとスエード専用のワイヤーが入ったブラシで、パッパッとホコリや汚れを掻き出してあげるだけなのです。

 

超簡単でしょ?

 

私は防水スプレーなんて使わないでください!と、みなさんに言っています。

 

樹脂を革の表面に振りかけるなんて、ヘアースプレーを振りかけているのと同じなのです。

 

起毛にヘアースプレーのように樹脂をふりかけて、その樹脂は簡単に取れるのでしょうか?

 

無理です。簡単には樹脂を落とすことはできません。

 

せっかくの起毛の風合いが、スプレーのせいで、バリバリになってしまいますからね。

 

せっかく起毛素材が持っている、天然の撥水効果はダメになってしまうし、樹脂のせいで起毛の風合いは台無しになるし、起毛は痛むし、古くなった樹脂は落ちない汚れになるだけだし……。

 

防水スプレーなんて百害あって一利無しなのです!!

 

さて、スエードなどの起毛革も皮革なのです。

 

皮革は元々生き物だったので、レザーに加工されてしまっていても、潤うを保つために栄養分が絶対に必要なのです。

 

普通の革ならば、乳化性の靴クリームを使ってみがいてあげれば、栄養補給されて革が元気になります。

 

しかし、スエードなどの起毛素材にクリームを塗ることは出来ません。

 

とはいってもスエードなどの起毛素材にも、ちゃんと定期的に栄養補給をしてあげないと、乾燥状態で痛んできます。

 

そのために、スエードなどの起毛革用の栄養スプレーが販売されています。

 

乾燥した栄養失調状態で履くから、色あせして変色してきたり、汚れがつきやくなってきますし、水を弾く天然の撥水効果が失われてしまうのです。

 

ちゃんと履いたらブラッシングをしてあげて、汚れやホコリを落として、保革用のスプレーで栄養補給をしてあげる。

 

最後に、定期的に靴クリーニングに出す。

 

これで完璧ですね。

 


エナメル靴のお手入れ方法

 

眩しいほどに光輝くエナメルの靴。

 

別名パテントレザー(特許の革)とも呼ばれています。

 

エナメルの靴といえば、タキシードですかね?

 

これは、靴クリームで、タキシードの裾を汚さないようにという配慮だと聞きました。

 

エナメルの革って、悲しくなるほどに履きジワが深く入りますし、履きジワの部分が割れてきたりしますので、シューズキーパーで、靴の形を整えてあげてください。

 

さらに夏場は表面が解けてきたり、冬場は固くなって割れてしまうなどのトラブルが多いですね。

 

昔と違って、現在のエナメルは、ウレタン樹脂でコーティングして作られていますが、このウレタン樹脂が困ったヤツなんです。

 

ウレタン樹脂って、とにかく劣化が早いんですよ。

 

ちょっと履かないで置いてたりすると……。

 

いざ履こうとしたら、劣化していてベタベタに溶けているなんて、日常茶飯事な出来事なのです。

 

エナメル靴のお手入れは、履いても履かなくても、とにかくこまめに専用のローションを塗りつつづけてあげて、ウレタンの劣化を少しでも遅らせてあげることだけなのです。

 

また、革の表面に厚いウレタンの塗装膜を作ることで、エナメルの光沢を出しています。

 

厚い塗装膜のせいで、靴が吸い込んだ汗を、外に吐き出せないのです。

 

エナメルの靴を履いたら、とにかく乾燥させるようにしてください。

 

厚いウレタン被膜にキズがついたら修正することは出来ません。

 

ピカピカ光るエナメルの靴にキズがついてしまうと、とても目立ちますので、傷つけないように注意して履いてください。

 

エナメルの厚い透明のウレタン塗装膜なのですが、困ったことに、色移りが激しいのです。

 

例えば、白いエナメル素材にジーンズがくっつくと、白いエナメルが青く変色していまいます。

 

この場合、青い汚れではなく、透明なウレタン被膜が青色に染まってしまっていますので、透明に戻すことはできません。

 

とにかく、エナメル素材は他の色に染まりやすいので、特別に取り扱いや保管に注意が必要なのです。

 

エナメル素材は、劣化が早くて寿命が短く、色々なトラブルが多いのです。

 

こまめに靴クリーニングをしてあげるのが良いと思います。

 


爬虫類革のお手入れ方法

 

ワニ、ヘビ、トカゲ、カメ……などなど独特の風合いを持つ爬虫類革。

 

さて、爬虫類革の作り方には2種類があります。

 

昔ながらの製法として、磨き込んでツヤを出しているナチュラル製法と、ラッカー塗装でツヤを出しているラッカー製法です。

 

なのですが、何が問題かというと、プロでも両者の見分けがつかない!ということなのです!

 

爬虫類革専用のお手入れ剤もあることはあるのですが、ナチュラル製法には使えるけど、ラッカー製法に使用するとラッカーの表面が曇ってしまい輝きがなくなって、革がダメになってしまう危険があるのです。

 

つまり、両者の見分けがつかないのですから、保護剤を使ってもいいのか?悪いのか?その判断がつかないのです。

 

ですから爬虫類の革には、残念ながら、ヘタにお手入れ用品を使用しないという選択が一番なのです。

 

まぁ、そもそも動物性の革と爬虫類の革は組織構造が違うのですから、一般的な革製品と同じように保護剤が必要なのか?

という根本的な話になってしまいますからね。

 

とにかく爬虫類革のお手入れは、柔らかい布で乾拭きをしてあげるというのが一番良い方法なのです。

 

靴を長持ちさせるために、靴クリーニングをおこなうのが効果的です。

 

ただし、爬虫類の革は、非常に難易度が高く難しい素材ですので、ちゃんとした技術力のあるショップに出さないと危険だと思いますよ。